悪臭で住民再三苦情=廃棄カツ横流しのダイコー工場―愛知 | ニコニコニュース

 壱番屋(愛知県一宮市)から廃棄委託を受けた冷凍ビーフカツを横流ししていた産業廃棄物処理会社「ダイコー」(同県稲沢市)の工場では、悪臭騒動が繰り返し起きていた。愛知県や稲沢市には周辺住民から苦情が寄せられ、県は廃棄物処理法に基づく立ち入り検査を2014年度に複数回にわたり行っていた。

 ダイコーは1996年6〜8月(当時の社名はダイキン)、県から産業廃棄物の収集運搬業と中間処理業の許可を取得。廃棄処分となった食品などをリサイクルして、豚の飼料や堆肥を製造していた。稲沢市には11〜15年度に、処理工場から悪臭が発生していると9件の苦情が寄せられ、同市内の別の場所にある配送センターについても14件の苦情があった。

 県にも悪臭や排水漏れといった苦情が伝えられ、尾張県民事務所は同社に5回にわたり立ち入り、改善指導を行った。

 県への届け出によると、ダイコーの施設は動植物性残さを1日に約125トン処理できる。同社は壱番屋から廃棄委託を受けたビーフカツ約4万枚は全て処分したと県に報告していたが、実際は約7000枚を堆肥化しただけだった。県は同社の全許可を取り消す行政処分を視野に、事実関係を調査している。