ガンバ大阪に所属する日本代表FW宇佐美貴史が、27日に発売されるleccaのベストアルバム『BEST POSITIVE』に収録されている楽曲『My measure』のミュージックビデオに出演していることがわかった。
宇佐美はブラジル・ワールドカップの開幕が近づいた2014年2月、左足首の手術を受けて2カ月のリハビリを強いられた。その間の支えになるようにとチームのトレーナーが作成した動画内に2009年にリリースされた同楽曲がBGMとして使用されており、以来、“挫折から這い上がった思いを重ねる曲”として大切にしてきた。
leccaはデビュー10周年を迎えるにあたり初のベストアルバムを発売。『My measure』のMVも新たに記念として制作することになったが、宇佐美の話を伝え聞いたleccaサイドからのオファーもあり、宇佐美自身は初となるMV出演が実現。MVはオリジナルの『My measure』の映像に、今年から新たにG大阪のホームスタジアムとなる市立吹田サッカースタジアムにて撮影された宇佐美の映像が加わった内容となり、宇佐美とleccaのインタビュー映像も同時に公開されている。
「leccaさんの曲自体は中学校の頃から聴いていました」と話す宇佐美は、先述のトレーナーが制作した動画を見た当時を振り返り、「映像を観た時に、その歌詞がバッと入ってきて。まるで自分の事を歌ってくれているような。あの頃は本当に辛かったですが、あの曲を聴いてずっと頑張っていました」と楽曲への思いを語っている。
一方のleccaは、「正直、宇佐美選手のような、端から見れば『天才』と言ってもいいくらい才能溢れるスター選手が、なぜ挫折や鬱屈を歌う私の曲を聴いてくださっているのか最初は不思議でした」と、宇佐美が自身の楽曲を聴いていることに戸惑いがあったことに触れつつ、「その疑問はすぐに解消されることとなりました。闘う本人の意識というものは、その人の周りには見えない、わからないところで熱く常に火を絶やさずに燃やされ続けているものなのだなと感じました。スターや強大な選手には陰の部分や苦悩や葛藤が普通の人よりも少ないのでは、などと浅薄にも感じていた自分自身のものの知らなさを露呈してしまうようでお恥ずかしい限りです」と、宇佐美との初対面後の心境の変化があったと話す。
「まるで夢のよう」と宇佐美の出演を喜ぶleccaは「スポーツ選手というのは国の宝、という風に感じていますので、お忙しいスケジュールの中お時間を割いてくださったことを本当にありがたく思っています。選手や周囲のスタッフの方達にご負担にならなかったかということが心配です」と、コメントの最後に気遣いの言葉も残している。