AFC U-23選手権カタール2016(オリンピック・アジア最終予選)準決勝が26日に行われ、U-23日本代表とU-23イラク代表が対戦。1-1で迎えた後半アディショナルタイムの93分に原川力が決勝点を挙げ、勝利した日本がリオデジャネイロ・オリンピック出場権を獲得した。
試合後、『サッカーキング』ではサッカー解説者のセルジオ越後氏に話を聞き、試合を振り返ってもらった。
「まず、オリンピックの出場権を獲得したことは素晴らしいこと。手倉森監督も結果を出した。内容については南アフリカ・ワールドカップでの日本代表のサッカーに近い。弱者のサッカーと言えるが、自分たちのできるサッカーを考えて現実的な試合をしたよね。監督もこういったサッカーを得意としている部分があるし、大会前の準備があまりできなかったから、攻撃ではなく守備からチームを作った。守りを固めて少ないチャンスをものにする。華はないけど、勝つサッカーをした。これがサッカーの面白さでもあるよね」
「選手個人としてはA代表で活躍できるほどのプレーを見せた選手はいなかった。他の国を見ても、この世代の年齢であればA代表で主力として活躍できる選手が出てこなければいけないよね。そこについては不安がある。出場権は得たが日本サッカーの底上げ、育成という部分を考えればできてはいない。アジアで弱者のサッカーをしなければいけなかった状況をどう考えるか。世界のトップレベルを目指す戦いをするのであれば、このやり方でいいのかという宿題は残ったよ」
「繰り返すけど、オリンピックの出場権を獲得したことは素晴らしいこと。ここまで来たら、大会で優勝してほしい。個人としてはもっとアピールをしてほしいね」