トヨタ自動車は27日、約51%を出資するダイハツ工業の完全子会社化を検討していることを明らかにした。トヨタはダイハツを本体に取り込むことで、軽自動車を含む小型車開発を一本化し、国内や新興国で需要が高まっている小型車の競争力強化を図る。年内の完全子会社化を目指す。

 トヨタは株式交換方式によりダイハツ株全株を取得する見通し。ダイハツは上場廃止することになる。

 2015年4月の軽自動車税増税などを受け軽自動車市場が落ち込む中、ダイハツは、同年の軽の販売シェアで、スズキを制して2年ぶりに首位を奪還した。国内では今後、軽など小型車の人気が高まる一方、少子高齢化の進展で市場全体の縮小が予想されている。

 トヨタはダイハツを完全子会社化することで、小型車事業の効率化を進め、一段の激化が避けられない開発や販売競争に備える考えだ。