AIIBに参加しなかった日米、将来待ち受けるのは「後悔か安堵か」 | ニコニコニュース

AIIBに参加しなかった日米、将来待ち受けるのは「後悔か安堵か」
サーチナ

 中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)が開業した。日本と米国はAIIBへの参加を見送ったが、中国メディアの環球時報の電子版はこのほど、米メディアの報道を引用し、アジア開発銀行(ADB)の米国エグゼキュティブ・ディレクター(大使級)が「日本と米国はAIIBに参加すべき」との見方を示したことを伝えた。

 記事は、ADBの米国エグゼキュティブ・ディレクターであるロバート・オア氏が「米国はいつかAIIBに参加する時が来る」との見方を示し、日本と米国はAIIBに参加してこそ、影響力を行使することができると論じたことを紹介した。

 日本と米国はAIIBの運営体制の透明性に対して懸念を示し、参加を見送った。だが、英国やフランス、オーストラリアなど米国の同盟国が次々にAIIBに参加したことを指摘し、「米国の顔に泥を塗ることになった」と論じた。

 また記事は、ロバート・オア氏が「米国はAIIBが自国の利益につながるよう誘導する方法を考える必要がある」と指摘し、米国はAIIBをめぐるいかなる行動においても日本と協調して動く必要があると述べていることを伝えた。

 一方、中国メディアの観察者によれば、AIIBの初代総裁である金立群氏はこのほど米メディアの取材に対し、「現在、30-40カ国がAIIBへの参加を希望しており、参加国はまもなく100カ国を突破する見込み」と述べている。また、AIIBの運営方針としては「領有権問題など争議のある土地や水域には介入しない」と述べているが、日米はAIIBに参加しなかったことで後悔するのか、それとも安堵することになるのか、その結果は近い将来に明らかになるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)