話していて強調したい部分があったら、黙って間(ま)をおくと効果的です。
どれくらい間をおくのが最もよいかというと、7秒間です。
「3分の1と3倍の法則」と私が呼んでいるものがあります。
これはどんな法則かというと、話している人にとっては、黙っている“間(ま)”の時間は実際より3倍の長さに長く感じ、聞いている人にとっては3分の1に短く感じられるというものです。
たとえば5秒間黙っていると、話し手にとっては15秒以上黙っているように感じますが、聞き手にとってはほんの2、3秒にしか感じません。
間をおくのは、本来は一息、ワンブレス2、3秒がちょうどいいのですが、話している本人にとっては7秒くらいを意識しないと、ワンブレスになりません。
そこで、7秒の間をおきましょう。
間は、話しているフレーズの途中でも構わないので、強調したいときにとるようにします。
「ここだけの話ですが、(間)今日決めていただければ、(間)半額にいたします」というように、強調したい言葉の前後に、間をおくのです。
文の途中でも構いませんので、グッと黙ってみることが重要です。
私は、文の途中で黙ることを、「テンで黙る」と言っています。句読点の句点であるマル(。)ではなく、読点であるテン(、)で黙りましょうということです。そうすると、間(ま)のあとの言葉が強調されます。
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[きちんと会話のルール]強調したいときは、テンで7秒黙ると効果的----------
※本記事は書籍『「きちんとしている」と言われる「話し方」の教科書』(矢野 香著・プレジデント社)からの抜粋です。