東京都大田区で新井礼人ちゃん(3)が顔などにあざがある状態で見つかり死亡した事件で、警視庁大森署は27日、礼人ちゃんを暴行したとして、傷害容疑で同居していた指定暴力団住吉会系組員、永富直也容疑者(20)を逮捕した。「にらまれたから頭にきてやってしまった」と容疑を認めているという。同署は礼人ちゃんを司法解剖し、虐待と死亡との因果関係を調べる。

 大森署によると、虐待は夕食時に起きた。礼人ちゃんの母親(22)は「止めに入ったが、自分も暴力を受けたので止められなかった」と話している。

 永富容疑者と母親は昨年夏に交流サイト(SNS)で知り合い、今月8日ごろから同居。母親は、同容疑者がこれまでも礼人ちゃんを平手打ちすることがあったと説明しているという。

 逮捕容疑は25日午後8時半〜同10時ごろ、大田区大森南のマンション一室で礼人ちゃんを複数回殴ったり蹴ったりし、頭蓋内出血などの傷害を負わせた疑い。

 暴行後、礼人ちゃんがぐったりして飲み物を吐くなどし、母親が27日午前0時ごろ119番。約1時間半後に搬送先の病院で死亡が確認され、医師が虐待を疑って警視庁に通報した。