北朝鮮でミサイル発射に向けた兆候がある中、航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の部隊が29日夜、東京・市谷の防衛省に展開し、首都に弾道ミサイル迎撃態勢を敷いた。海自は27日夜に横須賀基地(神奈川県横須賀市)からイージス艦「きりしま」を出港させており、2段構えの防空態勢を整えている。

 防衛省には29日午後8時すぎ、第1高射隊(千葉・習志野分屯基地)のPAC3部隊の大型トレーラーが次々と敷地内に入った。グラウンドに迎撃ミサイル発射装置を2基展開した。

 同省は、北朝鮮の長距離弾道ミサイルの発射に対し、海上配備型迎撃ミサイルSM3を搭載したイージス艦数隻を洋上で待機させ、PAC3を予想される飛行経路沿いなどに配備する。