【ワシントン時事】カーター米国防長官は28日、現役軍人の精子・卵子の凍結保存に対する保険適用や女性兵士の出産休暇期間の倍増などを柱とする福利厚生充実策を発表した。軍の魅力を高め、次世代を担う人材を確保する狙いがある。

 長官は記者会見で「勧誘対象となる市民に、軍は家庭に優しいとアピールする施策がどうしても必要だ」と強調。精子・卵子の保存について、「米軍の男女が戦闘で負傷したとしても、子供をもうける能力を維持する手助けになる」と説明した。試験的に2年間、軍人とその家族向けの医療保険の適用対象とし、勧誘や除隊・退職防止に効果があるかどうかを見極める。

 長官によれば、米軍の下士官兵の52%、将校の70%が既婚者で、軍人同士の結婚も8万4000件に上っている。