文・取材・撮影:編集部 古屋陽一
●中文版の実機デモが初お披露目
2016年1月28日~2月2日、台北世貿中心(台北ワールドトレードセンター)にて、台北ゲームショウ2016が開催。1月30日には、ソニー・コンピュータエンタテインメント台湾(SCET)のプレイステーションブースにて、スクウェア・エニックスの『ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ』(以下、『ドラゴンクエストビルダーズ』)のステージイベントが行われた。会場では、同作の映像配信番組“ビルダーズスクール”が台北ゲームショウに出張。“BUILDERS SCOOL in TAIPEI”として、番組でもおなじみのプロデューサーの藤本則義氏、アシスタント・プロデューサーの白石琢磨氏、そしてマーケティング担当の村上洋平氏が登壇し、台湾のゲームファンに『ドラゴンクエストビルダーズ』の魅力を語った。加えて、ゲストとして招かれたのが、台湾で“『ドラゴンクエスト』大好き芸人”として知られる納豆。イベントは、この納豆が実際に『ドラゴンクエストビルダーズ』を体験することで、会場のファンに作品の遊びかたをレクチャーしていくというスタイルで行われた。
納豆がプレイしたのは“ストーリーモード”の冒頭。 さすがは“『ドラゴンクエスト』大好き芸人”というだけあって、納豆はさくさくとゲームをプレイ。納豆は、モノ作りに必要な素材を集め、アイテムを作成、そして建物を建てるという一連のプレイを流れるようにこなしていった。どうやらすでに発売されたばかりの日本語版もプレイしているようで、「自分で好きな建物などを作れるので大好きです」といったコメントも聞かれた。さらに納豆は、“設計図”にしたがって、立派な“石の工房”を制作。来場者に街作りの楽しさをアピールしていた。
街作りが基本となる本作だが、『ドラゴンクエスト』だけにバトル要素もある。というわけでステージイベントでは、白石氏がデモプレイを担当してのバトルシーンの披露へ。せっかく作った立派な建物も、モンスターの出現により破壊の危機に瀕してします。というわけで、デモでは、ゴーレムの投げる巨石をメルキドシールドでガードして、ゴーレムが隙を見せたらすかさず足元に爆弾を仕掛けて……という一連の攻撃が披露されていた。デモでは、あと少しでゴーレム撃破? というところで、仕掛けた爆弾から充分な距離を取ることができずに自爆……という思わぬ結果に終わってしまった。
イベントの後半では、藤本氏と白石氏がそれぞれ好きに建物を作って、どちらがすぐれているかを来場者に評価してもらうという対戦形式で行われた。使用されたのは、モノを作ることに特化した“フリービルドモード”で、白石氏が勝利したときにのみ、会場から抽選で4名に豪華プレゼントが贈られるというので、来場者はほぼ白石さんを応援するかと思われた(藤本氏が勝利した場合は、プレゼントはなし!)
さて、与えられた制限時間は15分。それだけの時間でどこまで作れるのかしら……と少し心配していると、さくさくと作っていくおふたり。人が作っているのを見ているだけでも楽しいもので、15分はあっという間に過ぎ去ってしまったのでした。白石氏が作り上げたのは“スライムハウス”で、ひとめ見ればすぐわかる通り、スライムをモチーフにしたおうち。「よくぞ、この短時間で作り上げた!」というさすがのクオリティー。
一方、藤本氏が作ったのは、一見するとよくわからない家。ひとつの部屋にお墓とベッドとバス(お風呂)が混在していたり……。藤本氏によると、この建物のコンセプトは“世界樹”。「はて?」と思っていると、建物のてっぺんに登ったキャラクターが、粉のようなものを撒き散らすや、『花咲か爺さん』よろしく、建物が緑に包まれることに! 「おおおっ!」と会場からは期せずして大きな歓声が湧き上がった。
それに対して微妙に慌てたのが、対戦相手の白石氏。白石氏はちょっと建物を確認するていで、藤本氏からコントローラを渡してもらうと、木を桜にして貢献……したかと思いきや、いきなり爆弾を仕掛けて、藤本氏の建物を破壊するという挙に! 「これで勝利は私のものに……」と白石氏が口にする暇もあらばこそ、今度は藤本氏が白石氏の作った“スライムハウス”を大砲で破壊。哀れ“スライムハウス”は大破してしまったのでした。少しダークな展開に記者も少し戸惑ったりするわけですが、“作る”ということとともに、“壊す”ということも本作の魅力なのかもしれないなあ……と思ってみたり。そういえば、子どもは壊すことが大好きだしね! とつらつら考えているあいだに、対戦は藤本氏の勝利に。とはいえ、さっかくだから……ということで、来場者にはプレゼントを差し上げることで落ち着いたのでした。
昨年の東京ゲームショウ2015で、中文版の発売が発表された『ドラゴンクエストビルダーズ』だが、ついに中文版の発売日が4月28日に決定! 発売決定にあわせて、会場では中文版の実機によるデモが本邦初公開となった。『ドラゴンクエストビルダーズ』は、ここ台湾でも注目を集めそうだ。