【ロンドン時事】エチオピアで開かれているアフリカ連合(AU)首脳会合は31日、政情不安が続くブルンジへの平和維持部隊派遣をめぐる決定を見送り、協議継続へ特使を送る方針を決めた。ブルンジ政府が部隊受け入れを拒否したため。AFP通信が報じた。
首脳会合では部隊派遣に関する表決が予定されていたが、AU高官は記者団に「ブルンジ政府と話し合いを持ちたい」と述べ、協議のため「高位の代表団」を送る方針だと説明。その上で「(ブルンジを)侵略したり、攻撃したりする意思は全くない」とし、ブルンジ側が同意すれば将来的な派遣はあり得ると付け加えた。
ブルンジでは昨年4月以降、ヌクルンジザ大統領派と反大統領派が衝突し、400人以上が死亡するなど混乱が続いている。
AUは昨年12月、平和維持部隊派遣を発表したが、ブルンジ側は一貫して拒否。国連の潘基文事務総長は30日、首脳会合の開会演説で、部隊派遣を支持する考えを示すとともに、「(危機解決のため)行動が必要だ」と訴えていた。