昨年10月、グーグルがインターネット用とも思えるドローンを開発中とお伝えしましたが、どうも本当だったようですね。
太陽光発電で自動飛行するドローンにより、5Gのインターネットアクセスを実現する計画「Project Skybender」を、グーグルが進めていることが判明しました。携わっているのは、気球を利用して電波の届きにくい山間部などにインターネットを届ける「Project Loon」を実行したのと同じチーム。必要となるトランシーバーのプロトタイプを昨年夏に制作し、現在ニューメキシコでテストを行なっているとのこと。
Project Skybenderが電波としての使用を試みている28GHzのミリ波は、LTEの40倍の高速通信が可能とされ、5Gインターネット実現のキーになるのでは、と考えられています。
グーグルの狙いは、将来的にドローンを数千台飛ばし、世界中で高速インターネットが使えるようにすること。空をスイスイ飛べるわけですから、山奥でも砂漠のど真ん中でも電波を届けられる、ということですよね。しかも太陽光発電、かつ自動飛行ですから、いったん飛ばしてしまえばドローンが故障しない限りは地上からコントロールし続ける必要はありません。
僻地に住む人々にとっても、5Gインターネットに期待する都市部の人々にとっても、はたまたドローンと聞くと単純にワクワクする人々にとっても実用化が待たれる話ですが、現時点では課題もあります。ミリ波は4Gの10分の1の距離で消えてしまい、現状のままではインターネットに利用することはできません。グーグルはこの点を解決すべく試行錯誤しているのでしょう。
課題が解決されて実用化されれば、はるか上空にインターネットアクセス用ドローンが飛び交うことになります。そうすると、「なんだかネットがちょっと遅いなあ。ドローンが近くにいないのかなあ」なんて、我々はつぶやくんでしょうか。
source: The Guardian、engadget
(Aska T.)