日本球界を代表する強打者だった清原和博元選手が逮捕された。高校、プロと注目され続けたスラッガーが引退後、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕される事態となった。
高校野球の名門、大阪・PL学園で桑田真澄投手(元巨人)らとともに春夏の甲子園大会を沸かせた。卒業を控えた1985年のプロ野球ドラフト会議でドラマがあった。「KKコンビ」と並び称された同僚、桑田投手が早大進学を表明しながら巨人に1位指名される。巨人志望だった清原選手は西武に入団。87年の日本シリーズで巨人を倒して日本一に輝いた最終戦で、試合中涙を流した場面は語りぐさとなった。
96年オフにフリーエージェント(FA)権利を行使し、巨人に移籍。憧れの球団で主力打者になる夢をかなえたが、成績は徐々に下降線をたどった。巨人1年目は95打点、2001年には121打点をマーク。しかし故障を繰り返し、筋力アップによる肉体改造は逆効果になったと言われた。05年限りで戦力外通告を受け、移籍したオリックスで08年に引退した。2000安打、500本塁打を達成し、06年まで毎年2桁本塁打したが、本塁打王には一度もなれなかった。
選手時代の人気は絶大だった。引退後は野球解説やタレント活動をしていたが、最近ではテレビ出演が少なかった。私生活を週刊誌などに取り上げられ、「番長」というあだ名もついていた。