伊藤計劃の『虐殺器官』が米で実写映画化! 『オールド・ボーイ』パク・チャヌクが監督で期待を寄せるファンも多数 | ニコニコニュース

「Project Itoh」公式サイトより。
おたぽる

 伊藤計劃の長編SF小説『虐殺器官』(早川書房)が、アメリカで『Genocidal Organ』(英題)として実写映画化されると、米Tracking Boardが1月28日(現地時間)に報じ、日本でも注目を集めている。

『虐殺器官』は2009年に他界した伊藤計劃のデビュー作。世界中で戦争やテロが激化した結果、アメリカが脅威に対抗すべく徹底した情報管理システムを構築した世界を舞台に、未だ紛争がやまない地域で虐殺を扇動しているとされる「ジョン・ポール」の暗殺を命じられた米軍特殊部隊クラヴィス・シェパード大尉の姿を描く作品だ。

 日本では、「Project Itoh」として昨年『屍者の帝国』『ハーモニー』と共にアニメ映画化、昨年10月に公開予定だったものの、制作を担当するマングローブが昨年9月末に破産し、公開が先延ばしに。現在は、元ノイタミナのプロデューサー・山本幸治が代表取締役のジェノスタジオが制作を引き継ぎ、16年中の公開を目指している。

 そんな『虐殺器官』だが、アニメ映画化の時点から「虐殺器官は映像化向きだと思うし実写映画化してほしい」と、実写映画化を希望する声が上がっていただけに、今回の発表には「ついに来た! アニメよりも実写向きと思ってたし映画化してほしかった」「これはアニメよりすごいの来そうだぞ」「原作結構グロイシーンあるから映画でもグロく表現してほしいな年齢制限つけていいから」と喜ぶファンも多い。

 米Tracking Boardの記事によれば、実写版『虐殺器官』の監督は、『復讐者に憐れみを』『オールド・ボーイ』『親切なクムジャさん』の“復讐3部作”などで知られるパク・チャヌクが打診されているとのこと。

 パク・チャヌクの『オールド・ボーイ』といえば、日本のマンガ『ルーズ戦記 オールドボーイ』(双葉社)が原作の映画で、04年にカンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞した作品。日本でも評価が高いだけに、パク・チャヌク監督の『虐殺器官』には早くも「これはすごくなるかもしれない」「これはめっちゃ滾る。大いに期待したい」「ほんとにパク・チャヌクが監督するなら嬉しいぞ」といった期待の声も上がっている。

 当然、「また実写化か……」「アニメ化でさえギリなのに映画化はむり」「日本人キャストだったら許さない」などといった実写映画化を素直に喜べないファンや、「アニメはどうなった」「アニメの方も放映まだやのに決定したのか……」と制作引き継ぎ以降発表がないアニメ映画に対する声も見受けられるが、ひとまずは続報を待ちたいところだ。