電車に乗ると、向かい側に座る人全員がスマホを触っているシーンに出くわすことは少なくない。隣の人の画面が目に入ると、ゲームをしていることが多々ある。そんな状況を「現代社会は暇人が多いのではないでしょうか?」と疑問に思う方から「教えて!goo」に相談が寄せられた。
もちろん自由に使える時間もなく、必死で働いている人も中にはいるが、一方でゲームや観光などの産業規模が拡大しているのを見ると、暇を持て余している人が多い、と相談者さんは感じているようだ。とはいえ、そのことを「文明社会が成熟した証」として肯定的に捉えている様子。
■人の時間はますます増える?
これに対し、様々な意見が寄せられた。
「人間の知恵と社会の進化が効率の良い生産性を諸産業にもたらして、昔のように朝から夜までせっせと働かなくても食べていけるようになったということが大きいです。また、レジャーすらも産業になって、それでお金が生み出され、国民全員がお互いにレジャーを享受できる体制が整ってきました」(kohichiroさん)
さらに、kohichiroさんはこう続ける。「ヨーロッパの先進国は週休4日制、夏休みは2ヵ月間とか」。
機械化がさらに進むと、ほとんどの労働をヒトではなくロボットがやってくれるようになり、人間の時間はさらに増えることも考えられる。そうなると、ますます「暇な時間」「空き時間」は多くなるだろう。
■一部の人は時間に追われている
「ワタシは二極化していると思っています。有能で収入が高い人はむやみに忙しく、そうでない人は暇。そして、そうでない人が圧倒的多数です」(hekiyuさん)
これはグローバルで共通することかもしれない。ここでいう忙しさ=こなしている仕事の量とも言い換えられそうだ。上記に関連して、こんな意見も取り上げておきたい。
「我々がいう『忙しい』とは、どちらかというと『時間に追われている』という感覚なんじゃないかと思います。そう考えると、私たちは必要以上に時間に追われているんじゃないかなと思います」(eroero4649さん)
時間に追われる――そもそも「追いかけられる」という構図は、歓迎すべきものではないかもしれない。あまりいい響きとは言えないだろう。しかし、インターネットやスマホが普及し、いつ何時でも仕事ができるようになった今、人は細切れの時間で働くようになり、それは「追われている」と同義とも言えるだろう。
話を戻そう。「暇ができる」とは決して悪いことではない。生まれた時間の使い方次第で、人は成長できるし、新たな知識や情報を吸収し、自らをアップデートできるからだ。ゲームを否定するわけではないが、暇ができた人は、時間の使い方を見直してみるのも良いのではないだろうか。
池田園子(Ikeda Sonoko)