日本車の品質は世界で高い評価を得ているが、中国メディアの今日頭条はこのほど、韓国市場では韓国車が大きなシェアを獲得しており、日本車の販売が芳しくないことを指摘し、韓国で日本車が売れない理由を考察した。
記事は、韓国市場で売れている車種のトップ10のうち、9車種は韓国車であり、残る1車種は米国車だと説明。一部調査によれば、販売台数1位は中型セダンの「ソナタ」、また唯一ランクインした米国車は韓国GMの小型車だった。しかし日本車は1車種もトップ10にランクインしていないという。
一見すると、販売台数のランキングには韓国人の強烈な反日感情が色濃く反映されているとも言える。なぜなら韓国と同じく反日感情の色濃い中国ですら、日系車の品質の高さは認められており、一部の中国人消費者は「韓国車は日系車の格下」という見方を示すほどだからだ。では韓国人は愛国心だけで品質の高い日本車を買わずに韓国車を購入しているということだろうか。
記事は韓国と同じく反日感情を持つ中国の立場からこの点を説明、日系メーカーが中国市場に参入し始めたとき、中国国産ブランドの自動車の品質はどうにもならないレベルだったため、日系車以外に選択肢はなかったと指摘。「愛国者」であっても、わざわざ低品質の国産車を購入してお金を無駄遣いする人はいないと論じた。
続けて、韓国人が日本車を購入せずに韓国車を購入するのは「韓国車と日本車に大きな差はない」ためだと主張。日本車と韓国車に大きな差がないのであれば韓国人は愛国心から韓国車を買うとし、「大きな差がない」という点について記事は日本車の品質や価格には消費者を圧倒するような魅力がないとし、韓国人消費者にとって日本車でなければならない理由はないのが現実と論じた。
結論として記事は、韓国人が日本車を買わないことに愛国心が関係しているのは認めるが、もっとも重要な理由は韓国車の品質と日本車の品質に大きな差がない点にあると論じた。
中国市場においては、日系車は中国国産車に比べて錆びにくいという評判がある。こうした品質の明らかな違いは中国人消費者の多くが日系車を選ぶ理由の1つになっているが、韓国市場においては韓国車の品質と日本車の品質には明確な差がないということなのかも知れない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)