米クアルコムは11日(現地時間)、業界初の「LTE Advanced Pro」規格に準拠するLTE通信モデム「Snapdragon X16 LTE」を発表しました。
Snapdragon X16 LTEは、下り方向のデジタル変調方式に「256QAM」を採用し、キャリアアグリゲーション(CA)機能により20MHz帯の電波を4つ束ねることで、1Gbps(125MB/s)という業界初の高速なスループットを実現している点を大きな特徴としています。
一方で、上り方向の変調方式には「64QAM」を採用しており、20MHz帯の電波を2つ束ねることによりスループットは最大150Mbpsに達するとのことです。
またSnapdragon X16 LTEは、4Gと5Gという2つの通信システムの橋渡し的な役割を担う通信規格として策定されたLTE Advanced Proに業界で初めて準拠。「14nm FinFET」プロセスで製造されているため、従来製品よりも小型化および省電力化を果たしていることが予測されます。
さらには、「Licensed Assisted Access(LAA)」あるいは「LTE-U」と呼ばれる免許不要の周波数帯(アンライセンスバンド)を利用してLTE通信を行う技術にも対応するなど、まさに次世代通信モデムを名乗るに相応しい機能性の高さを実現している模様です。
なお、搭載製品は2016年後半にも登場する見込みとされており、同じく今年後半に登場する予定の「A10」プロセッサや、2017年前半の発表が噂されている「Snapdragon 830」(過去記事)などに統合されることになるかもしれません。
[クアルコム via Phone Arena]