格安スマホを中学生の娘に買い与えたところ、泣かれたという父親のネット掲示板への書き込みが話題だ。娘が泣いてしまった理由はデザインが「格好悪くて恥ずかしい」からだという。
格安スマホは大手キャリアが取り扱う最新機種と比較すると性能では劣るものが多いが、LINEなどのアプリでメッセージをやりとりするには十分だ。女子中学生の娘が泣くほどの格安スマホとは、一体どんなものだったのか。
父親の書き込みによれば、選んだのはポラロイド社の「pigu」という機種。画面サイズは3.5インチと小型で100gを切る軽量ボディなので使いやすそうだ。だが、この機種は娘のお気に召さなかったという。ボディは黒色で飾り気がないため、たしかに10代の女の子が持っていそうなイメージはない。
「与える前に1週間テスト運用してやったんだぞ...
可愛い系の画面カスタムもやり方教えてやったんだよ!」
50歳間近という父親の嘆きがグッとくる。
娘にスマホを買い与えようと思ったのは、「今時の流行りものを持って無いというのは子供心にどーなのかね?」と考えたから。自分が子どもの頃にファミコンがなくて寂しい思いをした覚えがあったという。
しかも、携帯料金は父親の小遣いから捻出している。そのため大手キャリアのiPhoneやAndroid搭載スマホは選択外となってしまったようだ。とはいえ、適当に機種を選んだわけではない。どんな機能を使いたいのか事前に娘に聞き「友達とLINEがしたい」と回答を得ていた。それをふまえ、最低限ネットや動画も問題なく見られる性能を備えつつ、手が小さい娘でも扱いやすいサイズのpiguに決定していた。
娘の願いになんとか応えたいと努力したにもかかわらず、結果的に泣かれてしまったというわけだ。「jc(編注:女子中学生の略)の感性がわからん...」「もういい おとーさん朝から酒飲む」とへこんでしまうお父さんが気の毒だけどちょっとかわいい。
最終的には「朗報!午後から娘とスマホケース買いに行く 黒くて見た目いかついのが嫌だったのか分からんが画面カスタマイズしてお子様っぽくなってたw」とうれしそうに報告しており、なんともホッコリする展開となった。
MMD研究所が行った調査では、携帯電話を持っていると答えた中学生の約8%が格安スマホを使用していた。また、キャリアの携帯電話を子どもに持たせている親も、約2割が格安スマホへの乗り換えを検討しているという結果に。格安スマホを子どもに与えるケースは珍しいことではないようだ。
ただ、先述のエピソードや調査結果を見ると、スマホに関しては中高生ならではの評価基準があるのだろう。かつて二つ折りデザインの携帯電話がカッコいいとされていた風潮が思い出される。