首相官邸に入る安倍首相=19日午前
共同通信社

 安倍晋三首相(自民党総裁)は19日、衆院選挙制度改革に関する有識者調査会の答申に盛り込まれた議員定数10削減の実施時期について、自民党案が示した「2020年以降」から前倒しする意向を表明した。衆院予算委員会で「15年の簡易国勢調査に基づく区割り見直しを行う際に、併せて10削減を実施する」と強調した。野党が「改革の先送り」と批判しているのを踏まえ、夏の参院選に向けて前向きな姿勢を示す必要があると判断した。

 自民党の方針転換で「1票の格差」是正に向けた衆院選挙制度改革をめぐる与野党協議が早期に合意する可能性が出てきた。