昨年の訪日外国人数は1973万人に達したという観光大国の日本。我流で外国語の案内を増やし、今や誤表記が溢れている。珍現象の現場を街で探ってみた。
<街で見かける直訳しすぎの和製英語の数々>
●市場で見かけた注意書き…お米が「私に触らないで!」
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パッケージされた商品に触れる客に悩まされる市場が、陳列したお米に貼った注意書きが「Do not touch me!」。“「私に」触らないで!”と擬人化がかわいいが……真面目に言ってるの?
●公共施設で見つけた「ロッカールーム」がロックンローラー専用!?
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2020年の東京オリンピックでは、選手が着替えや控えに使うであろうロッカールーム……のはずが、英語表記で書かれていたのは「ROCKER ROOM」。ここはどうやらロックンロールな部屋!「ROCKER」のためのROCKな部屋だぜ♪ いいえ違うんです、正しくは「Locker room」。
●飲む時は命がけ…旅館の「温泉入浴時の注意書き」
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日本観光の名物になりつつある温泉で見つけた一コマ。
「泥酔された方のご入浴はご遠慮ください。(Please refrain from taking a bath when you are dead drunk.)」
辞書では確かに「泥酔=dead drunk」とあるけど、「大袈裟すぎる」(アメリカ・男・36歳) らしい。「drunk too much」でも通じます。
●誤訳ではないのだけど…仏教文化を知らない西洋人が驚く文字
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訪日では外せない、美しい仏閣観光。しかし訪れた仏閣の壁にはデカデカと「卍」の文字が! 仏教文化を知らない西洋人には衝撃らしい。
「日本で初めて見たときはすごい驚いたよ! 日本人がナチズムを取り入れることになったの?って」(オーストラリア・男・43歳)
●落書き禁止の立て看板…文化財はノート感覚!?
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歴史ある観光地の落書き禁止の立て看板。「文化財を落書き等で破損すると法により罰せられます」と日本語で書かれた下にある英語が「No scribbling here.」。これだと、「ちょこちょこっと走り書きしないで」雑記帳かノートの隅にする落書きのイメージ。この場合の落書き禁止なら「No graffiti」でOK。
●美しく、素晴らしく、申し分なく…トイレの「難しい使い方」
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日本の技術と配慮が集結されたようなトイレにはこんな注意書きが。
「トイレは綺麗に使いましょう。ゴミは備え付けのゴミ箱にいれましょう。(Let’s beautiffully use the rest room. Please throw away your rubbish in the bin.)」
Let’s beautiffully=トイレを“美しく”使ってください? バレエか何かを踊るような所作で? ムリー! 「responsibly」などが適切か。
◆直訳しすぎの和製英語。秀逸作品に外国人も失笑!
日本国内で旅行者を失笑させるこれら英語看板の数々に対し、ネイティブからはこんな冷静な意見が。
「英語を使ってわかりやすくしてくれる努力は嬉しいよ。でも、ネットで正しい翻訳を探すことが簡単にできる時代なのに、どうして看板にする前にミスに気づかないんだろう」(アメリカ・男・40歳)
おっしゃるとおりである。
― ここがへんだよ[日本のインバウンド] ―