【ハノイ時事】ベトナムで、中越戦争や南シナ海での軍事衝突などについて、歴史教科書により詳しく書くべきだとの意見が浮上している。同国メディアは、教育・訓練省のグエン・ビン・ヒエン次官が22日、改訂を検討する考えを表明したと伝えた。南シナ海の領有権争いによる対中感情の悪化が背景にある。
ベトナムの学校では国定教科書を使う。高校3年の歴史教科書で、1979年の中越戦争に関する記述は10行程度。また、ベトナム戦争中の74年に中国が南ベトナム(当時)に勝って南シナ海・西沙(英語名パラセル)諸島を占領した「西沙諸島の戦い」には触れていない。