中国メディアの新浪網は22日、「中国の最新式の地雷は敵側による撤去作業を心配する必要はない。米軍ですら通り抜けるのは難しい」との見出しの記事を発表した。
記事はまず、第二次世界大戦中には、連合国軍で破壊された戦車のうち、地雷によるものは21%だったが、ベトナム戦争時に破壊された米軍戦車の70%は地雷による被害だったと解説。地雷の殺傷力と心理的な行く作業は、戦場の情報化とともに増大し、イラク戦争の際には米軍は「路面の爆弾」に極めて神経質だったと論じた。
記事によると、解放軍はさまざまの演習を通じて、現代的な「運動戦」では地雷の80%は交戦中に設置するのが効果的との結論を得たという。
中国は1980年代に西ドイツからAT-2型地雷の技術を導入し、その後国産化した。1994年には、車両による地雷設置部隊を組織した。地雷は地面に埋めるのでなく、広い面積に散布する。敵の機械化師団による前進作戦を停滞させるのが、狙いという。
広範囲に散布した地雷には爆破撤去が効果的だったが、すでに「耐爆性地雷」が用いられている。爆破による誘爆は起こさず、戦車などによる重みがかかった場合にだけ反応して爆発する。
この種の地雷を撤去するには、撤去部隊による「手作業」が必要なので、時間と手間がかかるという。
さらに中国で1969年までに開発された69式対戦車地雷では、戦車による圧力がかかっても1回目には爆発せず、2回目の圧力に反応する。さらに72式対戦車地雷は、複数回の爆破撤去を受けても誘爆しない性能を持たせることに成功したという。
記事は、中国は1990年代末期に、非接触式信管の耐爆破地雷を開発したと紹介。戦車通過にともう音、振動、磁気に複合的に反応するもので、現在のところ「世界最先端、作戦能力最強の対戦車地雷」と主張した。
記事は最後の部分で、同地雷は散布から一定時間が経過すると自爆するなど、地雷に対する国際条約にもとづいて設計されたと主張した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)