いかなる紳士でも、人目をはばかりエロをたしなむスケベ心は持っているはず。いや、むしろ表向き紳士な人こそ、じつはそうした性的欲求は強いかもしれない。ふだんは真面目で堅物なお父さんが、自宅のパソコンにドエロい画像を隠し持っていたとしてもなんら不思議ではあるまい。とはいえ、その趣味が妻や彼女、子どもにバレる事態だけは避けたいところだ。そこで、家族バレを防ぐための、ムフフな画像や動画の隠しテクを探ってみた。
フォルダ名によるカモフラージュパソコンにマル秘コレクションを隠し持つ際、最もスタンダードな隠ぺい工作といえば、「フォルダ名」によるカモフラージュだろう。つまりエロとはまったく関係のないネーミングをつけたフォルダ内に保管し、人畜無害な「その他多くのフォルダのひとつ」として紛れ込ませる方法である。
実際、これは多くの人が実践しているテクニックのようだ。試しにSNSで「エロフォルダ 名前」などと検索すると、出るわ出るわ、珠玉のネーミングの数々。その一例を挙げると…
「参考資料」
「漢字検定3級問題集その5」
「勇気」
「My Revolution」
「世界遺産」
「賢者の遺産」
「FMVサポート支援」
「バッハ全曲集」
「グッドデザイン賞」
「ユメノトビラ」
「論理哲学論考」
これ以外にも天才的な命名が数多く見られた。もはや大喜利の様相を呈しているが、各人それぞれが大事なコンテンツを守るために知恵を絞っている様子がうかがえる。エロにかける情熱と、絶対にバレたくないという羞恥心がそうさせるのだろう。
ファイルの拡張子を暗号化しかし、それでも油断はできない。特に警戒すべきは家庭内に潜むエロテロリスト、性への関心がピークに達する思春期の子どもの存在である。彼らは父親のパソコンにお宝が眠っていることを本能的に察知しており、いかなるセキュリティをもかいくぐる情熱をもって発掘作業にあたる。名前に関係なくフォルダを全て開きつくし、“そこ”にたどりついてしまうかもしれない。
万が一、隠し場所のフォルダを開かれてしまったときのための対策としては、画像や動画の「拡張子」を変えておくという方法がある。画像であれば「.jpg」「.png」「.gif」「.pdf」「.bmp」といった拡張子のファイル形式が多いが、これをデタラメな文字列の拡張子に変更しよう。とりあえず、ダブルクリックで画像を開くことはできなくなる。動画の場合も同様だ。拡張子を変更する際は本人が元のファイル形式を識別できるよう、例えばJPEGの画像なら文字列のなかに「j」の一文字を忍ばせるなどの暗号化をしておくといいだろう。
それでも不安なら、秘密のフォルダを見えない状態やアクセスできない状態にしたり、ごみ箱などの特殊フォルダに偽装できる「ファイル隠蔽ソフト」もある。また、そもそも危険なファイルはパソコン内に置かず、オンラインストレージや外付けのハードディスク、USBメモリなどに移して厳重に管理するのもひとつの手だろう。
ともあれ、エッチなコレクションを家族の目にふれる可能性があるパソコンに保管する以上、徹底的にガードするのは紳士のエチケット。自分だけの大事なコンテンツを守り、万全のエロライフを送ってもらいたい。