通貨安競争回避を再確認=日本、資本流出対策で提案―上海G20開幕

 【上海時事】20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が26日、中国・上海で2日間の日程で開幕した。初日の討議では、年明けから世界的に混乱する金融市場を安定させるため、各国が通貨安競争を回避することを再確認した。新興国からの資本流出抑制について麻生太郎財務相は、資本流出問題の対策をG20の作業部会で検討するよう提案した。

 G20は27日、2日間の成果をまとめた共同声明を採択して閉幕する。

 麻生財務相は26日の討議で、中国経済について「過剰設備、過剰信用などの構造問題を抱え、当局と市場のコミュニケーション不足が市場変動や資本流出を招いている」と指摘。その上で、中国政府に対し、具体的なスケジュールを伴う中期的な構造改革計画と人民元の安定策を盛り込んだ政策パッケージを示すよう要請した。