ブラジルなど中南米で昨年から流行しているジカ熱は、太平洋の島々で流行した数年前にはデング熱と同程度の感染力だったとする分析を、東京大の西浦博准教授(理論疫学)らがまとめ、29日付の感染症専門誌電子版に発表した。現在の感染力は不明だが、拡大防止策を検討する際の基本データになるという。

 ジカ熱は2007年にミクロネシア連邦のヤップ島で、13~14年にフランス領ポリネシアで流行した。チームは患者が発症した時期をもとに、1人の患者から何人に広がったかを計算。人口の7割が感染したヤップ島では平均4・3~5・8人、ポリネシアでは同1・8~2・0人との結果だった。

全文を表示