ケニー首相、連立の敗北認める=政権の行方不透明―アイルランド総選挙

 【ロンドン時事】26日投票のアイルランド下院選挙(定数158)で、連立与党の統一アイルランド党を率いるケニー首相は27日夜、地元テレビで、労働党との連立が「政権に戻ることはない」と述べ、現政権の敗北を認めた。AFP通信などが伝えた。

 しかし、新たな連立政権の組み合わせがどうなるかは不透明で、各党間の連立交渉は難航しそうだ。統一アイルランド党と最大野党・共和党の二大政党による史上初の大連立のほか、交渉が不調の場合は再選挙の可能性も指摘される。

 アイリッシュ・タイムズ紙によれば、28日午後(日本時間29日未明)までに120議席が確定。各党の獲得議席は統一アイルランド党が36、共和党34、シン・フェイン党17、労働党6などとなった。統一アイルランド党は2011年の前回選挙から議席を大幅に減らし、労働党と合わせても過半数を割り込むのは確実。ケニー政権の緊縮財政への反発が響いたとみられている。