2月28日(米国時間)、ロサンゼルス・ハリウッドのドルビー・シアターで盛大に催された第88回アカデミー賞の授賞式。その結果を総括する。
今年のアカデミー賞では、アクション映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が最多6部門受賞。トム・ハーディとシャーリーズ・セロンが主演を務めた本作が編集賞、メイクアップ・スタイリング賞、衣装デザイン賞を含む賞を獲得した。編集賞の受賞スピーチでは、ジョージ・ミラー監督の妻マーガレット・シクセルが「アカデミー賞、本当にありがとうございます。『マッドマックス』は2015年の最も評価をいただいた作品でした。観客も気に入ってくれて、今夜このように評価いただいたことは、願ってもいなかったことです」「この映画を作るにあたって、創造的な面に対するチャレンジする勇気とガッツが必要でした。ただただジョージ・ミラー、ダグ・ミッチェル、そして6か月間ナミビアの砂漠で最も素晴らしい映像を作り出すために関わったすべてのスタッフの皆様に感謝を述べたいと思います」とコメントした。
「マッドマックス」の後を追うのは、3冠に輝いた「スポットライト 世紀のスクープ」で、栄誉ある作品賞、脚本賞を手に。
今年初のオスカー受賞を手にするかどうかと注目の集まっていた「レヴェナント:蘇えりし者」のレオナルド・ディカプリオは、ついに主演男優賞に輝き悲願を達成した。
そのほか、主演女優賞には「ルーム」のブリー・ラーソン。助演女優賞は「リリーのすべて」のアリシア・ヴィキャンデルが受賞した。
長編ドキュメンタリー賞では故エイミー・ワインハウスを題材とした「AMY エイミー」、歌曲賞には「007 スペクター」の「ライティングス・オン・ザ・ウォール」が選出され、サム・スミスとジミー・ネイプスが賞を受け取った。
また、司会を務めた黒人コメディアンのクリス・ロックは、「今年のアカデミー賞ノミネートは白人ばかり(※2年連続演技部門20人全員が白人)で、映画業界における多様性を欠いている」と物議を醸した問題について、オープニングから堂々と話題に言及。ハリウッドは差別的な部分もあるが、「白人優越主義」でもないと発言した。
「ハリウッドが差別的だって? 差別的なこともあるけど、白人優越主義じゃないよ……ちょっと違う類の差別だよ……みんなチャンスが欲しいものさ。白人俳優たちと同じように黒人俳優にもチャンスを与えようってことなんだ。それだけだよ。ディカプリオが最高の役を毎年演じているけど、ジェイミー・フォックスの場合はどうだい?」
☆第88回アカデミー賞 受賞リスト
作品賞:『スポットライト 世紀のスクープ』