制服を制すものは、オシャレを制す! 今どき制服着こなし事情 | ニコニコニュース

制服を制すものは、オシャレを制す! 今どき制服着こなし事情
独女通信

先日、大学生と話をする機会があり、「高校時代、制服はほとんどアレンジせずに着ていた」というのを聞いて少し驚いた。筆者が学生の頃、同級生はセーラー服の上着の着丈を腹部が見えるほど極端に詰め、逆にスカートはくるぶし丈もありそうなくらいに長かったからだ。また、それが同級生にはカッコイイと思われていた。

しかし、今思えばなんか…ダサイ…。最近の制服がカジュアルになっているというのもあるが、学生たちも自然におしゃれを楽しみながら制服を着こなしているように思える。

今どきの高校生たちは、どんなふうに制服を着こなしているんだろう?

「今じゃ珍しいセーラー服ですけど、制服は膝上15cmくらいのミニ丈にして、中にレースのスカートを履いています。ちょっと気合をいれるときはコスプレに使ってるパニエを履いたりもしますよ」(りんさん・17歳)

なんと、制服にもコスプレの風が吹き込んでいるとは! パニエは下着の一種とはいうものの、生活指導の先生はよく思ってないらしい(そりゃそうだ!)。だが、制服に普段着をMIXすることで、個性も出しながら自然な着こなしをしている。


さらに女子高生の着こなし術は続く。

「私の高校は、ジャケットとチェックのプリーツスカートなんですけど、スカートはひざ丈にしたくらいで丈はいじっていません。でも上着はジャケットではなくパーカーを着たり、夏はわざとワイシャツの中に蛍光色とかボーダーとか目立つ系のタンクトップを着て“透けさせる”のがポイントなんです」(りなさん・17歳)

「制服はあくまでもキレイめに着こなすのがポイントです。だからスカートも短くしすぎず、リボンやタイもなるべくしたほうがかわいい。シャツのボタンを2個以上あけてる子や、腰パンしてる男子とか超ダサイですし、だらしなく見える。ジャケットの袖をまくってるヤツとかもウケますよね」(はるさん・17歳)

着崩しといえば、もはや絶滅寸前のヤンキーたち。時代とともに着崩しはダサイものになっている。ヤンキー全盛世代の筆者は「なるほど」と膝を打った。

興味深いレポートを見つけた。制服メーカーの大手・株式会社トンボが発表している「制服・現場レポート」だ。ここでは制服の着こなしと着崩しに言及している。

「実態調査では、誰が見ても、野暮ったいスカート丈(おかしなプロポーションバランス)や、首が窮屈な金具つきのワンタッチネクタイを強要することが、生徒や保護者の反発を招き、【生徒の是正行為=着崩し=是正の阻止=果てしない指導業務】の悪循環へとつながっているように思われる」と言っている。

よほど見苦しいものでなければ、着崩しの容認と基準の見直しをしようという動きがあるようだ。考えてみれば、子供たちのプロポーションは変わっているし、校則の見直しというのも必要かもしれない。社会に出て、TPOをわきまえた服装をすることは大切なこと。だが、自分らしさを表現するファッションセンスも意外と重要なものだ。

筆者は学生時代にスカートをひざ丈にするくらいで、たいして制服のアレンジをせずに過ごしてきた。きっとクラスメイトと比べても、おしゃれには疎かったはず。そして今も、それほどおしゃれには興味がない。制服をいかにかっこよく着こなすか、それが大人になってからのファッションセンスに響いてくるものなのかもしれないと、今になって感じている。読者のみなさんはどうだろうか?


(パンチ広沢)