配偶者に不倫されている場合、相手との逢瀬の証拠を押さえておくことが、のちのちの離婚調停や裁判を優位に進める上では重要となってくる。
中国浙江省に住む男性が、不倫中の妻が相手の男との密会に使っていた自家用車に盗聴器を仕掛けたところ、とんでもない音声が記録された。
夫は47歳で、その妻は50歳。今年で結婚18年目を迎え、16歳の娘がいる2人だが、夫は、妻が不倫をしているというウワサを、友人を通して耳にするようになったという。そこで夫は、ネットで購入した携帯電話の電波を利用する盗聴器を、妻と共用している車に設置。それから妻が車で出かけるたび、自宅のパソコンに送られてくる音声に耳を澄ませていた。
するとある日、妻が聞き覚えのない声の男と談笑している音声が聞こえてきた。やがて車を揺らすギシギシという音が交ざるようになり、「あなたのほうがダンナより……」と、不倫相手を称賛する妻の生々しいあえぎ声まで聞こえてきたという。2人は紛れもなく、カーセックスに興じていたのだ。
爆発しそうな怒りを抑えつつ傍受を続けると、会話内容から不倫相手にはほかにも女がいること、妻もこの男とは別の男とも遊んでいることがわかったという。
そして夫は、さらに驚愕の言葉を耳にすることとなる。
なんと「非情になれよ、薬でゆっくり弱らせようぜ」と、夫に危害を加えることを妻にそそのかす間男の声が聞こえてきたのだ。
肝を冷やした夫は、後日、離婚と慰謝料を求め、妻と不倫相手の男を告訴。録音していた盗聴音声が動かぬ証拠となり、一審は夫が勝訴。離婚が認められた上、夫婦で所有している財産については、すべて夫の所有に帰することとなった。
一方、薬で夫を殺害しようとした発言については、ほかに物的な証拠がなかったため、法廷は判断を見送ることとした。
妻だけでなく、命まで失うところだった夫。彼が受けた心の傷は計り知れない。