文部科学省が推進する“革新的なイノベーションを連続的に生み出す”研究開発「センター・オブ・イノベーション」(以下「COI」)における、大阪大学の扱うテーマが「理解できない」と話題になっています。そのテーマとは、「“スーパー日本人”を育成」し、「一人一人が最高に輝く“ハピネス社会”」を実現するというもの。スーパー……日本人……!?
なんだか穏やかな心を持ちながら激しい怒りによって目覚めた伝説の戦士みたいなものを育成しようとしているかのようですが、“スーパー日本人”とは「常に意欲的に潜在力(個人が持つ最大の能力)を発揮できる」人のことだそうです。どちらかというと、界王拳ですね。
ただ、その育成方法がまたサイバーパンクで、ウェアラブルセンサーを用いて脳の状態を検知する“脳マネジメント”によって健康や教育に生かしていくと記されています。このシステムを用い、「人間力を活性化させる『人間力感知・活性化サイクルシステム(活性化トレーニング)の社会実装』の実現に取り組んでいく」とのこと。なるほど、分からん。
同研究によって目指している未来の社会の図解も掲載されているのですが、大変失礼を承知で言わせていただきますと、全く意味が分かりません。一体どんな社会なんだ。1つの表の中に、「活性化空間」「活性状態」「活性化手段提供」「活性化評価」「さらなる活性化」といった言葉が並んでいるのもなかなかキてます。活性過ぎるでしょ。
また、英語版のサイトも作られているのですが、のっけから“Super Nippon-Jin”です。どういう訳だ。
さらに、「スーパー日本人」が話題になったことで過去の取り組みなどについても話題になっており、中でも2014年に作成された「人間力活性化によるスーパー日本人の育成と産業競争力増進/豊かな社会の構築」というPDFの資料が際立ったカオスを放っていると注目を集めています。ただでさえサイバーパンク気味な内容の資料であるにもかかわらず、使えるイラストをありったけぶち込こんで並べた感に溢れたレイアウトが見る人間の脳を活性化し“スーパー日本人”に目覚めさせそうです。俺は怒ったぞCOIー!
案の定Twitterは「スーパー日本人大喜利」状態となっており、日本人たちによる熱いネタの応酬が始まっています。わざわざ育成しなくても、Twitter上にいくらでもスーパー日本人いそう。
いずれ “スーパー日本人2”とか“伝説のスーパー日本人”、“スーパー日本人ゴッド”が現れたり、スーパー日本人同士がフュージョンしたりするかもしれません。阪大がカプセルコーポレーションを作るその日を、心待ちにしています。