花沢健吾の同名漫画を実写化した『アイアムアヒーロー』が、世界三大ファンタスティック映画祭の一つとされるポルトガルのポルト国際映画祭で現地時間1日に上映され、主演の大泉洋、原作者・花沢、佐藤信介監督が現地入りした。大泉は「こんなに笑いながら観る映画だったのかと……。周りが笑うので僕も笑ってしまいました」と観客の熱狂ぶり、意外な反応に圧倒されたことを明かした。
23時過ぎから行われた上映には700人を超える観客が詰めかけた。舞台挨拶で大泉がポルトガル語で「皆さんこんばんは。わたしはクリスティアーノ・ロナウド(ポルトガルのサッカー選手)です。……すみません、嘘をつきました。わたしは大泉洋です」とジョークを飛ばすと、会場は大爆笑。場内から飛んだ「(レオナルド・)ディカプリオ!」という声にも「オブリガード!(ありがとう)」と返すなど、大泉節がさく裂。
上映中は、とりわけ謎の感染により狂暴化した「ZQN(ゾキュン)」の動きや言葉に笑いが起こり、原作者の花沢は「漫画家は読者の直接的な反応を味わうことがなかなかないので、映画に変換されたことで反応を目にすることができてとても嬉しい」と会場の熱気を目の当たりにした喜びをコメント。上映後は握手やサインを求める観客たちに囲まれ、「ゾンビに襲われているような恐怖を少し感じた」という。
1981年から始まったポルト国際映画祭は、シッチェス・カタロニア国際映画祭(スペイン)、ブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭(ベルギー)と並ぶ世界三大ファンタスティック映画祭で、世界各国からSF、ホラー、スリラー、サスペンスといったジャンルの作品が集まる。本作は昨年10月にシッチェスで最優秀特殊効果賞と観客賞をW受賞。3月29日から行われるブリュッセルへの出品も決まっており、大泉は「世界三大ファンタスティック映画祭を制覇したい!」と意気込んでいる。(編集部・石井百合子)
映画『アイアムアヒーロー』は4月23日より全国東宝系にて公開