オンラインゲーム「ファンタシースターオンライン2(PSO2)」で戦艦・大和をモデルにした敵キャラクターが発表され、ネットで議論を呼んでいたことについて、酒井プロデューサーが見解と対応を発表した。
「幻創戦艦・大和」は2月に大阪で開催されたイベントで、レイドボス(複数プレイヤーで協力して戦う強力な敵)として発表されたもので、菊花紋章をつけた戦艦として登場する。「大和」という名の戦艦を敵にすることや、菊花紋章の使用に対して批判の声が上がっていた。
酒井氏は、レイドボスを何にするか議論した際に、「日本人にとって時を超えて大きな存在である『戦艦大和』の姿を借りた『幻創戦艦・大和』以外には考えられませんでした」と説明。「大和」という名の敵と戦うことに対して抵抗感があるという意見については、幻創戦艦・大和は架空の存在であり史実上の「戦艦大和」を破壊する内容ではなく、乗組員もおらず、「別の新たな物」という認識としている。
また菊花紋章の使用については法的な問題はないと確認しているとし、戦艦大和に搭載されているものとは細部が異なること、ゲーム内で菊花紋章部分の部位破壊ができるという仕様はないことも述べている。
酒井氏は、「戦艦大和への敬意を大切にして、新たな幻創戦艦・大和の姿を描きたい」という思いで進めてきたとしつつも、「菊花紋章があることで心情的部分にご納得いただけない方への配慮が足りなかった点について反省しています」とコメント。幻創戦艦・大和の菊花紋章をまったく別のデザインに変更することを決めたとしている。
「レイドボスというのは『PSO2』において、プレイヤーと並ぶ主役級の扱いといえます。強大な敵だからこそ、みんながカッコいいと思うものだからこそ、倒し甲斐があるものですし、それだけの「愛」を今回の「幻創戦艦・大和」に込めました。我々の説明が足りなかったために、多くの議論を招いてしまいましたことをお詫び申し上げます」(酒井氏)