自殺者も出るほど…!? 中国の過激なおみくじ事情 | ニコニコニュース

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 少し時間がたってしまったが、今年、初詣を機におみくじを引いた者も多いだろう。結果はいかがだっただろうか? おみくじは日本だけでなく、お隣の中国にも存在する。日本のおみくじは、もともと中国のくじをモデルにしたものである。

 中国式おみくじの結果表記は、場所によって多少の違いがあるものの、良い方から「大吉」「上上」「上中」「上」「中下」「下下」と並んでいる。漢字がわかる日本人ならば、大体の順番はわかるだろう。大凶よりも「下下」と記される方がシビアな気もする。実際、過去には台湾で「下下」を引いた人間が自殺したという事件があるほどだ。おみくじを引くにも命がけということなのだろうか。おみくじに限らず中国人は日本人より占いに熱心という印象もある。

 中国人の占い事情について、日本在住の中国人である王氏(30代・仮名)に話を訊いた。

「中国人が日本人よりおみくじの結果を気にするかといえば人それぞれという感じですね。だけど、日本人より占いが生活において重要な位置を占めているのは事実です。もっとも重んじられているのは四柱推命(しちゅうすいめい)です。自分の生まれた干支や暦などをもとに運命を占う方法ですね。結婚や就職など人生の大事な節目には必ず占い師におうかがいを立てます」(王氏)

 中には運勢が悪いという理由で、結婚の時期を遅らせたり、最悪の場合、破談になってしまうケースもあるほどだ。占いの結果次第では、当人たちが愛し合っていたとしても親戚一同から反対されて結婚できないということもある。このあたりは日本よりも守旧的な結婚観が残っていると言えるだろう。

「もともと中国の占いの歴史は、時の支配者が政治や戦争などで重要な決定を下す時に行われていたものにルーツがあります。ちょっと運勢を見てみるといった気軽なものではなく、抜き差しならない状況で行うもの、という占いのあり方は現在にも受け継がれているかもしれません」(王氏)

 考えてみれば、形骸化しているとはいえ、宗教をはじめ精神的なものが否定されるべき共産主義を標榜する国家で、精神文化の象徴のような占いがまん延しているのはなんとも奇妙な現象ではある。
(文=平田宏利)

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