細田守監督のアニメ映画『バケモノの子』が4日、第39回日本アカデミー賞で最優秀アニメーション賞に選ばれた。
壇上のスピーチで「本当に僕たちは幸運だと思います」と切り出したのは、制作会社・スタジオ地図の齋藤優一郎プロデューサー。まずは、2012年の第36回で同賞を受賞した『おおかみこどもの雨と雪』について、「(細田)監督のお母さまが亡くなって、お母さまに対する贖罪とか親になることの願いを込めた作品」とし、『バケモノの子』は子ども授かった細田監督の「未来を担っていく子どもたちを励ましたい」「大人たち、社会は何をしてあげられるのか」という思いが込められていると説明した。
また、「実は細田監督は、新しい作品を作りはじめています」と明かしつつ、「夏に大人と子どもが一緒に楽しめるアニメーション映画というのは、一人の監督、一つのスタジオが担っていくものではありません」とメッセージ。「多くの監督たち、多くのキャスト、スタッフたち、お客さまたちがアニメーション映画の歴史と未来を作っていくものだと思っています」と語り、「その歴史と未来に恥じないように細田監督はこれからも一本一本、子どもと大人が一緒に楽しめるアニメーション映画を作っていくと思います」と細田監督が思い描く未来を示した。
最優秀アニメーション賞は、優秀アニメーション賞を受賞した5作(『心が叫びたがってるんだ。』、『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』、『ドラゴンボールZ 復活の「F」』、『バケモノの子』、『ラブライブ! THE School Idol Movie』)の中から選ばれた。