普段、何げなく使っている目薬ですが、正しいさし方をご存じですか? 眼科医から「さした後、目頭おさえてる?」と指導されたというつぶやきが、ツイッターで話題になっています。多くの人が「知らなかった」という反応です。正しい目薬のさし方を、医療用目薬で国内最大手の「参天製薬」(大阪市)に聞きました。
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え、目頭押さえるの?!
きっかけは、眼科医に通う方のつぶやきです。
ツイートでは、眼科医から当たり前のように「目頭抑えている?」と聞かれ「知らなかった!」という反応が率直に語られていました。このツイート、1万以上のリツイートと、5千以上の「like」を集めました。
参天製薬では、ウェブサイトで「正しい目薬のさし方」を解説しています。同社によると、正しい目薬のさし方は、目のつくりと関係しています。
サイトには次のような解説が載っています。
「涙は絶えず涙腺(るいせん)から出て、目の表面を潤したり埃などを洗い流したりしています。そして、その涙はまばたきによって目頭の方へ集まって、涙点(るいてん)・鼻涙管(びるいかん)を通ってのどの方へと流れていきます。」
目薬が流れ出ないように
参天製薬のサイトには、さらに詳しい説明があります。
「目薬をさすと、目薬は目の表面にある涙と混じり合います。このため、目薬も涙と一緒にのどの方へと流れていきます。のどの奥で薬を感じることがあるのは、このためです。」
「目薬が涙点から流れ出ていかないように、しばらくまぶたを閉じるか、目頭を軽く押さえます。目薬が流れ出ていってしまうと薬の効果が発揮できなくなってしまいます。」
「しばらく」ってどのくらい?
では、どのくらいの時間、目頭を押さえておけばいいのでしょうか。
参天製薬に聞いてみたところ、「点眼薬の種類に関係なく、眼での吸収を促すには、1分から5分おこなうのが一般的とされています」と教えてくれました。
まとめると、目薬の効果を十分に発揮するには、さしたあと1分から5分間まぶたを閉じるか、目頭を軽く押さえるのが正しいさし方ということになります。
逆にやってしまいがちな間違った方法はあるのでしょうか。実は目薬をさした直後に「目をパチパチ」させるのは、逆効果だそうです。
参天製薬は次のように説明しています。
「目薬をさしたあと、目をパチパチさせると目薬が目の表面全体にいきわたるように思いがちですが、そうではありません。せっかくさした目薬が涙と一緒に目頭の方に集まって、涙点(るいてん)からのどの方へ流れ出てしまいます。目薬をさしたあとは目をパチパチしないようにしましょう。」
眼の病気や疲れなど、さまざまな場面でお世話になる目薬。正しい使い方を知っておいて、損はなさそうです。