ヒュー・ジャックマンとタロン・エガートン共演作『エディー・ジ・イーグル(原題) / Eddie the Eagle』について、英国初のスキージャンプ五輪代表選手、“エディー・ジ・イーグル”ことマイケル・エドワーズが、2月22日(現地時間)に、ニューヨークで行われた特別試写会で語った。
本作は、肥満体で近視のマイケル(タロン)が五輪出場を夢見て、スキージャンプに挑戦することを決意し、アルコール依存症で落ちぶれた元一流選手のブロンソン(ヒュー)の指導を受け、カルガリー五輪を目指すというもの。デクスター・フレッチャーが監督を務めた。
マイケルは、両親のサポートが大きかったと語る。「両親に感謝しているのは、自分がやりたいことをさせてくれたことだ。彼らは僕を過保護にすることなく、僕自身になんでも選択させ、自分の間違いにも気付かせてくれて、そんな間違いから僕は学んできた。小さい頃から問題を起こしたり、スキージャンプなどでのアクシデントはあったりしたが、それでも両親はやりたいことをさせてくれた。だから今は僕も親として、子供にそういう教育をしている」と語った彼には、現在11歳と9歳の子供がいるそうだ。
実際のスキージャンプについて「ジャンプ台から飛んだ瞬間に、ジャンプの良しあしはわかる。良いジャンプならば、下からの空気を受け、できるだけリラックスした状態になりながら、スキー板がどれだけ自分を遠くに飛ばしてくれるか体を委ねるだけだ。だが、悪いジャンプならば、飛んだ瞬間に怖くなり、体が丸くなり、あとはいかに衝撃を受けるか待つだけになる。僕の場合は、そうなった時にどの体の部分から落ちていくか考える。実際にその衝撃の瞬間は、スローモーションになった気がする」と振り返った。
コーチのブロンソンについて「僕のスキージャンプのコーチは、ヒューほど格好いい男ではなかった(笑)。ヒューが演じたブロンソンは、僕がこれまで影響を受けてきたスキージャンプのコーチや選手で、10代から75歳までさまざまな人をまとめたものだ」と答えた。また、タロンの演技については「今作の製作と映画『キングスマン』の公開が同時期で、タロンのことは知らなかった。でも後に、英国のパインウッド・スタジオでタロンに会って、3~4時間お互いの話をしているときに、彼は僕のアクセントや話し方や身振りを取り入れていたよ」と明かした。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)