土砂災害の危険箇所を公表せず 新潟県、地元自治体反発で1年
新潟県が、同県加茂市の86カ所に土砂災害の危険性があるとの基礎調査結果を把握しながら、市の反発を理由に約1年たっても公表していないことが7日、県への取材で分かった。昨年1月に改正土砂災害防止法が施行され、土砂災害の危険性を早期に住民に認識してもらうため、該当箇所の速やかな開示が義務付けられた。
国土交通省の担当者は「地元の意向に関係なく公にしなければならない。遅滞した例は聞いたことがない」としている。
県は昨年2月から基礎調査結果を順次公表し、未公表は加茂市だけ。県砂防課の担当者は取材に「まずは市側の理解を得たい」と釈明した。