【カイロ時事】チュニジアの対リビア国境近くの町ベンゲルダンで7日、武装集団が軍の兵舎などを襲撃した。チュニジア内務省などによると、治安部隊との交戦で民間人7人を含む少なくとも50人が死亡した。ベンゲルダンの別の場所に過激派が潜伏している恐れもあり、当局は同地で夜間外出禁止令を出した。
死者のうち33人は武装集団のメンバーで、10人は治安部隊要員。カイドセブシ大統領は、武装集団が国境地帯を「支配下に置こうとしていたのかもしれない」と危機感を示し、住民らに「テロとの戦いを引き続き支持してほしい」と呼び掛けた。
武装集団は、過激派組織「イスラム国」(IS)が伸長するリビアで訓練を受けたとみられる。リビア西部サブラタで米軍がISの訓練施設に空爆を加えた2月中旬以降、チュニジア人過激派が帰国の動きを活発化させているとの情報もある。