「電車で隣に座った男性がタバコ臭い」「上司の臭いが気になる」。こんな経験、ありませんか? 残念ながら、臭いに気付かないのは本人ばかり。しかし実際は、他人の“臭い”が気になっている人は多いのです。
臭気判定士の資格をもち『におい刑事(デカ)』としても活動している、共生エアテクノ代表の松林宏治氏が臭いについての問題を追跡した調査によると、「8割以上が衣類などに付着した臭いを不快に感じた経験がある」とのことです。そして、中でも“特に嫌がられる臭い”があるというのです。
今回は、同調査「1,000人を対象とした“臭い”に関する調査」の結果や、筆者周辺の様々な職種の人達の声も参考にして、“嫌がられる臭い”ランキング、さらに強烈な臭い同士の比較結果もお伝えしましょう。
■3位:油「お好み焼きのように、鉄板で油がはねる、油の臭いがつきやすい店などにいると、出た後も、油臭が気になる。自分でも多少分かる位なので、周囲はもっと……?」
服もさることながら、髪にも臭いが残りがち。顔をしかめるような強烈さではないですが、すぐ落ちるものでもないので、気になっている人は多い模様……。
■2位:タバコ「吸わない人間からすると、タバコ臭は迷惑以外の何者でもない。本当にやめて!」
「服はもちろん、口内にも残るので、タバコの臭いのする人と話すのが非常に不快」
2位はタバコです。増税や健康面を考慮し、喫煙者が減ってきているとはいえ、まだまだいるのが現状。臭いが強いのは言うまでもなく、タバコ自体を嫌う人も多いので、嫌がられ度は、非常に高めです。
■1位:体臭「体臭のきつい人が側にいると、本当にストレス」
「公共交通機関の中に、体臭のキツイ人がいると、その場を離れてしまう」
堂々の1位は、“体臭”でした。2位、3位の臭いと違い、身体から発するもので、個人差が大きいのが特徴。しかも、自分では気付きにくい上に、周りも指摘しにくいので、気付いていないのは自分だけで、周囲から嫌がられているケースは多々あります。
例えば、食習慣を変えるだけでも、効果はあります。印象も左右するので、自分では大丈夫と思っていても、気を付けておくに越したことはないでしょう。
■タバコvs.焼き肉は?以上“ワーストランキング”をお伝えしましたが、3位以降も強烈なものがランクイン。ずばり、4位“ニンニク”、5位“焼き肉”。いずれも強烈ですよね。因みに、筆者周辺の声では「焼き肉臭の方が、より気になる」が多数。
今回、におい刑事率いる共生エアテクノの臭気判定士4名が、嫌われ度の高い“タバコと焼き肉の臭い”を検証しました。
まずは、タバコ。“セーター着用者の喫煙”が、最も強い臭気強度を記録。特に、セーターに臭いがつきやすいというわけですね。さらに、2時間経過後も、臭いの種類が感知できるレベルの付着臭が確認されました。
一方、焼肉臭は、衣服素材での差異が少なく、臭気強度をみても、平均して、“タバコ臭>焼肉臭”という結果になりました。やはり、“タバコ”の嫌われ度が、相当高いことが明らかに!
因みに、臭気の強度が下がるまでには、タバコ臭は4時間以上、焼肉臭でも3時間以上を要するそうです。大事な予定がある場合、最低これ位は時間をおいた方が良いかも。
いかがでしたか?
体臭は、改善するのには少し時間がかかるかもしれませんが、上記でお伝えしたような臭いは、自分次第で、簡単にコントロールできますよね。
他人の目ばかりを気にしすぎる必要もありませんが、人と会う予定がある時などは、その前の行動を、ちょっと気を付けましょう。
(ライター 秦野理恵)