「セントパトリックスデー」というお祭り、聞いたことがありますか?時期になると世界の各地で大規模なイベントが行われるようになり、認知度はじわじわと上昇中。ここ数年は日本でもパレードなどが実施されているので、見かけたことがある人もいるはず。そんな話題の「セントパトリックスデー」について、ご紹介します。
■ 基礎知識
◎ セントパトリックスデーとは?
セントパトリックスデーは、アイルランドにキリスト教を布教した聖パトリックの命日。毎年3月17日に行われています。アイルランドでは昔からお祝いをする風習がありましたが、正式に祝日と定められたのは1903年のこと。その後、年を追うごとに少しずつ規模が大きくなっていきました。1996年には、政府がダブリンで5日間のフェスティバルを開催し、国民だけでなく観光客もおおいに盛り上がるお祭りとなりました。
◎ 聖パトリックはこんな人
西暦380年ごろ、裕福なクリスチャンの家庭に生まれた聖パトリック。不幸なことに、16歳のときに海賊(盗賊とも)に拉致され、アイルランドで奴隷としてこき使われるように。しかし、そこで神のお告げを聴き、脱走して故郷にたどりつきます(なんと300キロを歩いて帰ってきたという説も!)。年月を経て聖職者になった彼は、キリスト教を広めるためにアイルランドへ再び向かったのでした。また、聖パトリックはアイルランドからヘビを駆逐した人物としても言い伝えられています。おかげで、今でもアイルランドに野生のヘビはいないのだとか。
◎ 街が緑色に!
緑色はアイルランドのシンボルカラー。自然豊かで緑の多い土地なので、「エメラルドの島」という愛称もあります。セントパトリックスデーでは、人々は緑色のものを身につけ、街並みは緑色に変身します。緑色のものを着ていない人をつねる、なんて風習も!また、聖パトリックは、シャムロックを手にキリスト教の教義を説いたと伝えられています。シャムロックとは、クローバーなどのように葉が3枚に分かれている植物のこと。そのため、セントパトリックスデーには聖パトリックのシンボルとして、シャムロックをデザインした服装や装飾を多く見かけます。
■ 日本でのイベント予定
日本では、アイリッシュ・ネットワーク・ジャパン(INJ)がイベントを予定しています。2016年の日程は下記の通り。
・3月12日(土)…横浜、伊勢、熊本、福岡
・3月13日(日)…千葉、松江、福岡
・3月19日(土)…名古屋、沖縄
・3月20日(日)…東京、高松
詳細情報は決まり次第HPで告知されるそうなので、今から要チェックです。また、アイリッシュパブなどの飲食店では、セントパトリックスデー周辺にイベントや割引サービスを行っているところも。気になっていたお店に行ってみるチャンスです!
■ 話題のお祭りに行ってみよう
近年、その規模の大きさや見た目のインパクトで話題になっているセントパトリックスデー。宗教色はだいぶ薄れてきているので、キリスト教徒でなくても気軽に参加することができます。緑色のものを身につければ、気分もぐっと上がるはず。これを機会に、アイルランドの世界をのぞいてみては?
(著:nanapiユーザー・yummy 編集:nanapi編集部)