西武鉄道は3月14日、2018〜2019年度に新型特急車両56両を導入すると発表した。そのコンセプトは、ズバリ「いままでに見たことのない新しい特急車両」だ。
今回発表されたのは、同社が次の100年に向けたこれからのフラッグシップトレインとして新造する車両。特急車両の新造は、現在運行している10000系車両“ニューレッドアロー”の登場から25年ぶりだ。新型特急車両は、これまでにない新しい発想の特急車両をつくるために、建築界のノーベル賞といわれる「プリツカー賞」を受賞した世界的な建築家の妹島和世氏が、デザインコンセプトの策定、外観・内観のデザインを担当。妹島氏が鉄道車両を手がけるのはこれが初めての試みで、車両は風景に溶け込むようなやわらかいデザインを目指すという。
妹島氏は今回の車両について、「『いままでに見たことのない新しい特急車両を』ということでお話をいただきました。特急のデザインはもちろん初めてですが、建築と一番違うのはいろいろな場所を走ることができることだと思います。秩父の山の中や都心の街の中と、いろいろな風景の中を走る特急が、やわらかくその風景と共にあるようになれたら良いなと思いました。また、たくさんの方々がみんな思い思いにくつろげるリビングルームのような、今日もまた乗りたいなあと思うような特急になればと思っています」とコメントを寄せている。