北米時間2016年3月14日，Qualcommは，同社製ハイエンドSoC（System-on-a-Chip）「Snapdragon 820」に対応した仮想現実（以下，VR）アプリケーションを作成するためのソフトウェア開発キット「Snapdragon Virtual Reality Software Development Kit」（以下，Snapdragon VR SDK）を2016年第2四半期に提供開始すると発表した。
Snapdragon VR SDKでは，ジャイロセンサーや加速度センサーから得た情報をもとに，Snapdragon 820に統合されたDSP機能「Hexagon」で頭部の位置や向きを予測する機能を備えるという。また，Snapdragon VR SDKが備える3D映像の高速変換処理や非同期タイムワープ機能を利用することで遅延を50％短縮できると，Qualcommはアピールしている。
そのほかにも，VR空間に文字やメニューをオーバーレイ表示する機能や，レンズ補正を考慮した3D立体視映像のレンダリング機能，VRアプリケーション向けの電源管理機能も実装するとのことだ。
SoCを内蔵して，単独で動作するVRヘッドマウントディスプレイ（以下，VR HMD）や，Samsung Electronicsの「Gear VR」のように，スマートフォンをはめ込んで使うVR HMDは今後もさまざまな製品が登場するだろう。Qualcommとしては，Snapdragon VR SDKを提供することによって，この分野におけるSnapdragonシリーズの採用を拡大したいという狙いがあると思われる。
Snapdragon VR SDKのような開発用ソフトウェアが登場することは，VR対応ゲームの普及促進が期待できるので，ゲーマーとしても歓迎できる取り組みといえるのではないだろうか。
リンク：Qualcomm公式Blogの関連ポスト（英語）
＃＃＃＃ 以下，リリースより ＃＃＃＃
Qualcomm Snapdragon 820を搭載したSnapdragonバーチャルリアリティソフトウェア開発キット（Snapdragon VR SDK）を発表
Qualcomm Announces Introduction of Snapdragon Virtual Reality Software Development Kit
・製品情報サイト：https://developer.qualcomm.com/software/snapdragon-vr-sdk
・関連ブログ：https://www.qualcomm.com/news/onq/2016/03/14/virtual-reality-here-and-its-amazing
概要：
クアルコムは、Qualcomm Snapdragon 820搭載のAndroidスマートフォンやバーチャルリアリティ（VR）ヘッドセット向けの先進的なVRの機能へのアクセス、VRアプリケーションの開発を効率化、より良いパフォーマンスや電力効率を可能にするSnapdragonバーチャルリアリティソフトウェア開発キット（Snapdragon VR SDK）を発表しました。
Snapdragon VR SDKはクアルコムの開発者向けウェブサイトQualcomm Developer Network https://developer.qualcomm.com/ より2016年第二4半期に提供開始する予定です。
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記事URL：http://www.4gamer.net/games/128/G012876/20160315036/
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関連タイトル：
・HARDWARE Snapdragon
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