人気俳優ヒュー・ジャックマンと映画『キングスマン』のタロン・エガートンが、共演した話題作『エディー・ジ・イーグル(原題) / Eddie the Eagle』について、2月26日(現地時間)にニューヨークで行われたAOLのイベントで語った。
本作は、肥満体で近視のマイケル(タロン)が、スキージャンプで五輪を目指すことを決意し、かつては優秀なスキージャンプ選手だったが現在はアルコール依存症のブロンソン(ヒュー)からコーチ指導を受け、カルガリー五輪を目指すというもの。監督はデクスター・フレッチャーが務めた。
出演経緯についてタロンは「実は、『キングスマン』のマシュー・ヴォーン監督が今作を製作していて、あの映画の撮影後に彼から『次はどんな作品に出演したいのか』と聞かれ、僕は『今度は全く違う作品に出演したい』と答えた。『キングスマン』は自分の紹介映画で、次回作は僕の異なった一面を見せたかった。すると昨年の9月、マシューに“エディー・ザ・イーグル”を知っているかと聞かれた。僕は最初(伝説のスタントマン)イーブル・クニーブルと勘違いしたが、渡された脚本は素晴らしく、役柄も最適だった。マイケルは個性的な人物で、そんな彼を演じるのは良い機会だと思った」と答えた。
実際の“エディー・ザ・イーグル”ことマイケルについて、ヒューは「子供の頃に彼のスキージャンプを見たのを覚えている。僕の母国オーストラリアでも国民的な人気を得ていた。彼は恐れを知らず、ジャンプする前に下を見ながら声をかけたり、ポーズを取ったりして、そんな彼を僕らも大好きだった。もっとも今作の脚本を読むまでは、彼のことは半分しか知らなかったが、読んだストーリーは信じられないものだった。(五輪に出場することは)彼にとっては夢だったんだ」と明かした。
ブロンソンはアルコール依存の問題を抱えていた。「彼は盛りを過ぎたダメ男で、(ある意味)素晴らしい役だった(笑)。役のためにトレーニングしたよ(と手で酒を飲むフリ)。今作では、マイケルがトレーニングするモンタージュシーンでは、僕はマイケルをこきおろしながら、ほとんど雑誌を読んでいるだけのシーンがある。ブロンソンは全ての(成功する)要素を持っていたが、全てをアルコールで台無しにしてしまった」とヒューは語り、そんなブロンソンがマイケルと共にどん底からはい上がる姿が魅力だ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)