甘利明前経済再生担当相の金銭授受問題で、弁護士ら約350人でつくる団体「社会文化法律センター」は16日、甘利氏と元公設第1秘書の男性について、あっせん利得処罰法違反容疑で東京地検特捜部に告発状を提出した。

 告発状によると、甘利氏と元秘書は2013年、千葉県内の道路工事で都市再生機構(UR)とトラブルを抱えた建設会社の総務担当者から補償交渉に関して口利きを依頼され、補償金2億2000万円が支払われた見返りに、それぞれ50万円、500万円を受け取ったとされる。甘利氏は別の補償交渉をめぐり、14年に50万円を受け取った疑いもあるとしている。

 記者会見した宮里邦雄弁護士は「辞任で幕引きが行われようとしていることを大変危惧している。うやむやにしてはいけない」と話した。

 甘利氏事務所は「あっせん利得処罰法(違反)に当たるような事実はない」とのコメントを出した。