キヤノンは17日、東芝の医療機器子会社「東芝メディカルシステムズ」(栃木県大田原市)を買収すると発表した。買収額は約6655億円。キヤノンは医療機器を新たな収益の柱にし、目標とする2020年の売上高5兆円に向け、大きく前進した。
経営再建中の東芝は、2016年3月期連結決算で7100億円の純損失を見込んでいる。優良事業の東芝メディカルを売却し、財務の悪化を食い止める。当初は一部の株式の保有を続ける意向だったが、キヤノンに全株を売却することにした。
東芝メディカルは、世界的に高いシェアを持つコンピューター断層撮影装置や磁気共鳴画像装置などを手掛けている。