女優・黒木瞳の映画監督デビュー作である『嫌な女』より予告編が公開され、黒木監督が表現する映像世界が初めて披露された。W主演を務めた吉田羊と木村佳乃、見た目も性格も対照的な役柄の二人の姿が印象的な映像に仕上がっている
原作は、桂望実の同名ベストセラー小説。吉田が孤独で真面目一徹の弁護士・石田徹子を演じ、木村が男をその気にさせる才能を持つ恋多き天才詐欺師・小谷夏子役を務める。正反対ながら、実はいとこ同士の二人の人生が絡み合っていくさまをコミカルかつ情感豊かに描き出した。
予告編は、そんな二人の姿を中心に映す。地味な服装の徹子と、派手で露出度の高い服を着る夏子は見るからに対照的。互いを理解できない様子の二人は会話もかみ合わず、徹子が「いいかげんにしてよ!」と夏子に怒鳴り散らすシーンもある。しかし、相容れないタイプの人間同士だからこそ感情をぶつけ合い、少しずつ歩み寄っているようにも見え、物語を通じ互いの存在が二人にどう作用していくのか、期待がふくらむ。
また、映像には赤ん坊を抱いた田中麗奈や、ウエディングドレス姿の佐々木希、胸元のはだけたシャツに金髪の古川雄大のほか、中村蒼、袴田吉彦、ラサール石井ら個性豊かなキャスト陣が顔をのぞかせる。さらに、終盤には竹内まりやが歌う主題歌「いのちの歌」が流れ、やわらかくも芯のある歌声が映像に深みを与えている。(編集部・小山美咲)
映画『嫌な女』は6月25日公開