核使用「憲法で禁止せず」=国内・国際法では制約―法制局長官
横畠裕介内閣法制局長官は18日の参院予算委員会で、核兵器の使用について「憲法上、あらゆる核兵器の使用がおよそ禁止されているとは考えていない」との見解を示した。同時に「核兵器に限らず、武器の使用には国内法、国際法上の制約がある」とも述べ、核使用は現実的ではないとの認識を示した。民主党の白真勲氏の質問に答えた。
日本政府は非核三原則を堅持し、政策的に核兵器の保有や製造などを認めていない。憲法上禁止していないとする横畠氏の答弁は、過去に岸信介首相らが示した同様の見解に沿ったものだが、安全保障関連法の施行を29日に控え、国内外で疑念を招く可能性もある。
さらに白氏は安保法と絡め、集団的自衛権行使の一環として日本が海外で核兵器を使用することが可能かとも質問。これに対し、横畠氏は「そうならないと思う」と否定し、「わが国を防衛するための必要最小限度を超える海外派兵は許されないという考え方は変わらない」と説明した。