セリエA第30節が20日に行われ、トリノとユヴェントスが対戦した。
13位トリノが首位ユヴェントスをホームに迎える“トリノ・ダービー”。4試合白星がないトリノは、この一戦で勝利を挙げて復調のきっかけとしたい。対するユヴェントスは2位ナポリとの勝ち点差がわずか「3」と、5連覇に向けて落とせない戦いが続く。16日に行われたチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦セカンドレグでは、バイエルン相手に延長戦の末に敗れており、ダービーでの勝利で悔しさを晴らしたいところ。
リーグ戦10試合連続無失点中のユヴェントスは、GKジャンルイジ・ブッフォンが926分間無失点を継続しており、この試合の開始4分間を0点に抑えたことで、セバスティアーノ・ロッシ氏の929分間を抜いてセリエA新記録を樹立した。
試合は互いに激しくプレッシャーを掛け合い、なかなかチャンスシーンが生まれないまま時間が経過していく。するとユヴェントスがアクシデントに見舞われる。ケガから復帰していたパウロ・ディバラが右足のハムストリングを痛め、32分に負傷交代。代わってアルバロ・モラタが投入された。
それでもユヴェントスは33分に先制点を奪う。エリア外やや左寄りの位置で得たFKをポール・ポグバが右足で直接狙うと、このシュートがGKの手をかすめてゴール左隅に決まった。直後の36分には、エリア外右からのFKをポグバが再び直接狙ったが、ここはGKに阻まれ得点とはならない。
追加点が生まれたのは42分。敵陣中央でボールを受けたサミ・ケディラがドリブルで持ち上がると、そのままエリア内に侵入。GKとの1対1を制してゴール左に流し込んだ。リードを広げられたトリノは45分、マルコ・ベナッシがゴール正面から右足でミドルシュートを放ったが、ここはGKブッフォンがキャッチ。このまま2-0でハーフタイムを迎える。
2点を追いかけるトリノは、前半終了間際に足を痛めていたチーロ・インモービレが交代を強いられ、後半開始からマキシ・ロペスがピッチに立った。
後半最初にチャンスを作ったのはトリノ。48分、エリア内右に抜け出したブルーノ・ペレスがDFアレックス・サンドロに倒されPKを獲得すると、これをアンドレア・べロッティがゴール左に沈めた。これでブッフォンの連続無失点記録は974分でストップとなった。
勢いづくトリノは58分、ハーフウェイライン付近からドリブルを仕掛けたブルーノ・ペレスがエリア手前まで持ち運ぶと、DFに当たってこぼれたボールにエリア内右のマキシ・ロペスが反応。右足でゴールネットを揺らしたが、ここはオフサイドの判定で得点は認められなかった。
失点を免れたユヴェントスは63分、左サイドでボールをキープしたポグバがDFをかわして前線に浮き球のスルーパスを供給。飛び出したGKの手前でこのパスを受けたモラタが右足でコントロールし、素早く左足インサイドでシュートを放つと、これがゴール右隅に決まった。
トリノは74分、ドリブルでエリア内右まで持ち込んだベナッシが右足で折り返すと、中央で受けたマキシ・ロペスが反転から左足で狙ったが、このシュートはGKブッフォンに阻まれた。
すると77分にユヴェントスが決定的な4点目を奪う。エリア外左からのFKをポグバが狙うと、壁にあたってこぼれたボールをポグバが左足でシュート。これはうまくミートしなかったが、ゴール前のモラタが右足インサイドで合わせ、ゴール右隅に流し込んだ。
トリノは最後まで集中を切らさずゴールを目指したが、得点には至らず、試合は4-1のまま終了。ユヴェントスがダービーを制して首位をキープし、トリノは5試合未勝利となった。
次節、トリノは4月3日に敵地で日本代表DF長友佑都が所属するインテルと、ユヴェントスは同2日にホームでエンポリと対戦する。
【スコア】
【得点者】