鴻海、シャープへの出資減額打診 業績懸念、買収契約遅れも

 大阪市のシャープ本社
共同通信社

 経営再建中のシャープを買収する交渉を進めている台湾の鴻海精密工業が、シャープへの出資額を4890億円から500億~1千億円程度引き下げる案を打診していることが21日、分かった。財務リスクや業績への懸念を買収条件に反映させる狙いとみられる。

 出資額を変更するにはシャープの取締役会での再決議が必要となり、契約締結への手続きに時間がかかる可能性もある。3月末に迫る融資の返済期限に間に合わない場合は、期限を1カ月程度延長することを軸に主力取引銀行と調整する。

 出資は鴻海が引き受ける第三者割当増資で総額4890億円の計画だった。