脳神経細胞などにある「サーチュイン」という酵素に、ストレスによるうつを防ぐ働きがあるとみられることを、山口大のチームがマウスを使って明らかにし、23日付の海外専門誌電子版に発表した。
チームはこれまで、うつ病患者は血液中のサーチュイン量が少ないとの報告をしているが、ストレスによるうつにどう影響するかは不明だった。
内田周作講師(分子精神医学)は「ストレスによる精神疾患の原因解明や新たな治療薬の開発が期待できる」と話した。
内田講師によると、サーチュインを作る遺伝子は老化を防ぐ長寿遺伝子として知られ、記憶や睡眠、肥満にも関わるとされる。